お好み焼きとサッカー型組織
「お好み焼きが死ぬほど食べたい!」と関西人なら誰しも思う日がある。だいたい3年に一回くらいそういう発作が起きるものだ。
「粉もの発作」と私は勝手に命名している。
で、私にもそういう日が来た。
オフィスの周りにお好み焼き屋さんがないか調べたら、少し歩いたところに「ねぎ焼き○○」という何店舗かチェーン展開している店があったので行ってみた。
本当はオーソドックスなお好み焼きが食べたかったので、「ねぎ焼きは微妙だなぁ」と思ったが、発作を抑えるために仕方なくその店に。
時刻は13時を少し回ったところ。
店の前の立て看板にランチメニューが載っている。
店に入るといきなり、女性店員に「白米がキレたのでランチ売り切れなんですがいいですか?」と聞かれた。
私は関西人だが、お好み焼きや焼きそばをおかずにご飯を食べる「炭水化物on炭水化物」が苦手だ。
だから、別に単品でもいいやと思って気軽に「良いですよ」と席に着いた。
渡されたメニューを見てビックリ。単品メニューがランチよりめちゃ高い。
・立て看板のランチ850円(ねぎ焼き、ごはん、味噌汁付き)
・メニューの単品1200円(ねぎ焼きのみ)
「あれ、ランチより高いの?」とさっきの女性店員に聞くと「そうなんです」の一言で終了。
いったん「良いですよ」と機嫌よく返事した手前、出るに出られずそのまま注文した。
が、やはり納得いかない。
店の都合で白米を切らしただけ。
同じ時間にランチを食っている客はいる。
私だけ、みそ汁も白米もなしで料金が高い・・・そんなバカな話があってたまるか!
結構歩いたし、お好み焼きが食べたいのにねぎ焼きで我慢しながら、ランチより高い金額を払わされたので、最悪のランチになった。
「二度と来るか!バカヤロー」と心の中で叫びながら店を後にした。
それでも、経営コンサルを長くやっていると、つい組織のマネジメントに思いをはせてしまう。
今回の対応で言えば、最低でも白米なしだけどランチ料金で提供するか、気が利いた対応ならランチ料金から白米分(たとえ10円でもOK)を引いて提供するのが正解のように思う。
それを現場判断でできるようにしておく必要があるだろう。
一人ひとりが臨機応変に対応できるサッカー型組織であるべきだ。
チェーン店だから仕方ないでは、客が離れてしまう。
トップの指示を厳格に仰ぐ野球型はチェーン店では馴染まない。
こんなことを考えながら食べたねぎ焼きは苦いだけだった。
昼飯は気分よく食べたいものだ。
↓今年7/12に拙著「職場の紛争学 実践コンフリクト」が朝日新書から発売されます!
- 作者: 各務晶久
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
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7月12日発売予定の拙著「職場の紛争学 実践コンフリクトマネジメント」の表紙・帯が出来上がりました
7月12日発売予定の拙著「職場の紛争学 実践コンフリクトマネジメント」の表紙・帯が出来上がりました!
帯には漫画風のイラストを入れていただいたので、楽しく、目を引きます!
※定価000円になっていますが、もう少し経ってから定価が決まるそうです。
予約も始まっています!よろしくお願いいたします!!
月刊人事マネジメント寄稿記事)実例!人事のコンフリクトマネジメント6 女性総合職 vs 男性上司 (2/2)
この連載をもとにした本が出版されます=>詳しくはこちら
前回の続き(実例6 女性総合職 vs 男性上司 の2回目)
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松本課長の視点 処遇と責任はワンセット
うちの課には 4 名の女性一般職が在籍している。彼女たちと浜田さんの給与格差は 2 倍近い。
当然,総合職を選択する以上,彼女たちより難易度が高い仕事を担い,重い成果責任を負う必要がある。復帰に際し,ある程度家庭の事情には配慮したつもりだ。し かし,一般職がいる前で,家庭の事情を持ち出されても耳を貸すわけにはいかない。うちの課には,家庭を優先するために総合職から一般職に転換した者もいるからだ。
宿泊出張といっても,年間数回程度だ。それくらいは総合職を選択した時点で覚悟すべきだろう。
以前の彼女は総合職であることにプライドを持ち,プライベートを会社に持ち込む一般職に厳しかったし,ハードワークを厭わなかった。そんな彼女だからこそ,年 長者より高給でも周囲から文句が出なかった。
しかし今回の一件で,うちの課の一般職や派遣社員は,彼女の考え方が「甘い」と反感を持ってしまったようである。表面上は彼女の愚痴を聞き,同情する態度を示 してはいるが,このままではいずれ彼女は孤立しかねない。
彼女だけ特別扱いするわけにもいかず,彼女の提案を受け入れるわけには到底いかない。
対立点の抽出 感情面にフォーカスできなかった
このケースでは「松本課長 vs 浜田さん」のコンフリクトに加え,「浜田さん vs 一般職の女性たち」というコンフリクトも起こしてしまった。
幼い子供を抱えながら,「これまで通り働くこと」について,松本課長と浜田さんの双方が十分イメージできていなかったし,事前の摺り合わせが不十分だった。
それに加え,感情面の葛藤が大きい。松本課長は職場のバランスや制度論にフォーカスし,浜田さんのキャリア形成にかけてきた感情面を汲んでいなかった。一方の 浜田さんは自分のことで頭がいっぱいで,職場の一般職の感情面まで斟酌していなかったのだ。
人事部門の役割 人事評価でバランスを
ダイバーシティを進めるうえで,今回のようなケースは今後増加していくだろう。
事例会社では,せっかく育成した人材が結婚や出産で流出しないよう取り組んでいるが,運用が悪いせいで葛藤を生んでいる。
キャリアを生かし,やりがいのある仕事をしつつ,家庭事情にも配慮してほしいというのは「良いとこ取り」として非難される結果となっている。
女性の活用を推進するなら,総合職,一般職を問わず,どちらも家庭と両立するよう配慮が必要だ。これまで通り働けないなら一般職に転換し,定型業務をさせるという極端な運用は,育成コストをムダにする。
今回のケースでなくても,高いスキルや経験を備えている人材は総合職として復帰させるべきだ。家庭との両立によってアウトプットが落ちるのなら,それは人事評価に適正に反映すればよい。もとより業績評価は,外部条件や本人条件といった中間項を斟酌しないのが人事評価の大原則だ。
働き方の多様性は認めつつ,アウトプットの差は遠慮せず処遇に反映すればよい。家庭事情を斟酌して人事評価を修正すると,今度は同じ総合職同士でバランスがとれなくなる。
ダイバーシティ推進には,人事評価でバランスをとることが重要だ。その点で人事部門は重要な役割を担っている。
掲載記事のPDFは=>こちら
この雑誌連載記事が出版されます!
詳しくは↓
月刊人事マネジメント寄稿記事)実例!人事のコンフリクトマネジメント6 女性総合職 vs 男性上司 (1/2)
この連載をもとにした本が出版されます=>詳しくはこちら
月刊人事マネジメント2019年5月号に私が寄稿した記事の転載許可が下りたので、分割して紹介することにしたい。
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実例!人事のコンフリクトマネジメント
~「価値観の対立」を越えて職場のダイバーシティを進めよう~
事例6 女性総合職 vs 男性上司
結婚,出産,育児,子供の進学,親の介護など,公私の「私」における役割は年齢とともに変化する。日本社会では,まだまだ環境整備が追いついていないこともあって,女性のほうが男性より,「私」の役割変化が「公」に影響を与えやすい状況にあるといえよう。
今回の事例は,ライフステージの変化によって,個人の優先事項 の変化が深い部分で共有できずにコンフリクトを起こした事例を紹介する(人物名,企業名は仮称)。
問題シーン 宿泊の出張はできません!
浜田幸子さん(35歳)は,大手部品メーカー,ワールド工業㈱で採用業務に従事している。彼女は 5 年前に結婚し, 2 歳の子供が1 人いる。
ワールド工業では,結婚や出産といったライフイベントで,これまで通りの働き方ができなくなる社員を継続活用するため,本人が希望すれば総合職から一般職へ転換できる制度を設けている。
一般職は責任範囲の限られた定型業務に従事する。一方の総合職はノンルーティンや高度な業務を担い,成果責任も強く求められる。当然,総合職と一般職には大きな処遇格差がある。
浜田さんは職場復帰に際し,面接を受け,これまで通り働きたいとの意向を示して,総合職のまま職場復帰している。
直属の上司である松本課長は,浜田さんを激務である大卒ホワイトカラーの採用業務に戻すのではなく,比較的負荷の低い現業職採用を担当させることにした。浜田 さんは配慮に感謝し,担当を引き受けた。
現業職の採用では,全国の工業高校の進路指導主事に求人票を持参して会社の説明をして回るのがメインの仕事である。
ある日,浜田さんは,工業高校回りの日程表を作成し,課長に提出した。これまで宿泊出張で対応していた遠隔地まで,すべて日帰り出張の予定に変更されていた。
松本課長は「遠隔地の場合,日帰りだと前後の移動時間のせいで1 日の訪問件数が限られる。これまで1泊2日で対応できたものが,日帰りだと 3 回以上の出張が必要になることもある。交通費予算がオーバーするので,これまで通りのやり方で対応してほしい」と伝えた。
浜田さんは,「分割すれば宿泊の必要はないはずです。うちには小さな子供がいるのはご存知だと思うのですが…」と顔をしかめながら松本課長に食い下がった。
松本課長は「職場復帰に際して総合職を選択し,今まで通り頑張ると言ったのは君じゃないか」と語気を強め,取りつく島なしという態度を示した。
それ以降,当人たちだけでなく,職場の女性同士もどことなくギクシャクしてしまった。
浜田さんの視点 ダイバーシティとは名ばかり
うちの会社はダイバーシティ,特に女性の活用を推進している。
結婚や出産といったライフイベントごとに,最優先する事柄は人それぞれ大きく変化するはずだ。
自分の場合,独身時代や子供がいないうちは,会社最優先でやってきたし,キャリアも積み上げてきた。
しかし,どうしても今は子育てが最優先だ。それは課長も理解しているはずだ。
それなのにたかが数万円の出張旅費のことで,子供を持つ社員に無理を強いるのはどうかと思う。
また,会社を常に最優先するか積み上げたキャリアをすべて捨ててルーティンワークに従事するか,極端な二者択一を迫るのは納得できない。プライベートを犠牲にし,滅私奉公する人だけを厚遇するような会社がダイバーシティを推進できるわけがない。
もう一方の松本課長の視点はどのようなものだったのか?
このようなコンフリクトを防止するためにどのように人事が関与すべきだろうか?
詳しくは次回!
次回・・・実例6 女性総合職 vs 男性上司(2/2)
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コンフリクトマネジメント本「職場の紛争学」を朝日新書から出版します
月刊人事マネジメントに連載してきた「実践コンフリクトマネジメント」をもとに、書籍を出版することになりました!
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是非、お手に取ってお読みいただければと思います。
月刊人事マネジメント寄稿記事)実例!人事のコンフリクトマネジメント5 “意識高い系”部下 vs 実直上司 (2/2)
この連載をもとにした本が出版されます=>詳しくはこちら
前回の続き(実例5 営業トップ vs 経営層 の2回目)
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相馬課長の視点 地道な実務経験は必須
財務の仕事をこなすには,税務,会計,簿記,連結決算,財務分析など多岐にわたる知識が必要だ。
これらの知識を習得するには何年もかけて,地道に実務経験を積み上げていくほかない。
吉川君はセミナーや異業種交流会ばかりに熱心で,税法や会計などの勉強は避けているようだ。入社して 2 年になるが,あまり業務知識は増えていない。
しかし,長い目でみて何とか育成していこうと思っていたのに。
対立点の抽出 独り立ちまでの時間軸に大きな差
剛田さんが理想とするのは,部下の悩みをよく聞き,共感を示すことで,部下のやる気を引き出す管理職だ。
一方,経営陣は目の前の課題を論理的に,かつ具体的に解決することを管理職に求めていた。
双方がイメージする管理職像にズレがあったため,期待する行動や成果にも当然ズレが生じ,コンフリクトを生じたのである。
人事部門の役割 独り立ちまでの時間軸に大きな差
吉川君は 2 ~ 3年で独り立ちし,幅広い仕事を任せてもらえるイメージを抱いていた。一方の相馬課長は10年選手でようやく一人前のイメージを抱いていた。双 方の時間軸に大きな隔たりがあるためコンフリクトを生んだケースである。
吉川君はベンチャーからの転職者であるため,成長が遅いのは社風のせいだと考え,絶望的な気持ちになった。しかし,これは社風というより,職種の違いだ。
営業職は,独り立ちするまでに備えておかねばならないスキルセットの幅が狭くて浅い。反面,成果は,本人の活動量や形式知化しにくいセンスによるところが大き い。
だから業種にかかわらず,せいぜい半年もすれば 1 人で客先を任せられることがほとんどだ。 2 年選手と10年選手が半期の売上では十分勝負できてしまう職種でも ある。
一方で,財務や法務,人事といった管理部門の職種は,広くて深いスキルセットを備えなければならず,一人前になるまでに要する期間が,営業職と比較すると長く なる。
この違いを吉川君が理解できず,徐々に業務の幅を広げていく育成方針に納得できなかった。
さらに彼は,外部の勉強会や,SNSでの情報交換によって,同年代の活躍ぶりを必要以上に意識していた。
起業に成功した一部の人を除き,一般的な27 ~ 28歳の会社員の活躍の幅はたかが知れており,焦る必要はないだろう。にもかかわらず,SNSで発信される「背 伸びだらけ」の同年代の活躍を鵜呑みにし,自分だけ取り残されている感覚に陥ったのだ。
また,勉強会などで「経営者目線」などの文言に触れる一方で,実際に自分が担当している業務レベルとのギャップに辟易としたことも影響した。
もっと自分を生かしてくれる環境があると考えたのだ。
人事部門の役割 職種ごとのキャリアプランを示す
今回の事例は,“意識高い系”の特殊な例のように思えるが,決してそうではない。
営業職に嫌気がさし,内勤職へ転換した人が直面するコンフリクトの典型例でもある。
若年層の一定数は企業が想定する時間軸とのズレを抱えていると思ったほうがよい。
就社意識が薄れるなか, 1 つの企業で長期間のキャリア形成を考えるのが難しくなっている。新卒者ならまだしも,キャリア採用者にそれを求めるのはもっと難し い。
このようななか,人事部門の役割としては,①新卒であれ,キャリア採用であれ,当該職種における一人前のイメージを定め,②それを満たす知識・スキル・経験な どを固め,③どういう手順,どういう期間でそれを習熟・修得させていくのか,というキャリアプランの策定と提示が求められる。
キャリアゴールのイメージが分からず,日々悶々と過ごし,ある日突然,この実例のように,自らのイメージとかけ離れたことを言い渡されると失望するのは当然ともいえるからだ。
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月刊人事マネジメント寄稿記事)実例!人事のコンフリクトマネジメント5 ”意識高い系”部下 vs 実直上司 (1/2)
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実例!人事のコンフリクトマネジメント
~「価値観の対立」を越えて職場のダイバーシティを進めよう~
事例5 “意識高い系”部下 vs 実直上司
自己啓発や外部の人脈づくりに関心が高く,SNSを通じて自己顕示欲を満たすことに執心する“意識高い系”若手社員はどこの企業でも一定数見られるものだ。
何も能力開発や資格取得などに熱心な人たちが十把一絡げに“意識高い系”と揶揄されているわけではない。起業や意識改革などの自己啓発系セミナー,異業種交流会,若手ベンチャー経営者を囲む会などに積極的に参加し,自分たちも若くして成功することを夢見るが,地道な業務知識習得や実務経験の積み上げを嫌うため,“意識高い系”と周囲から冷めた目で見られている。
今回は,このような“意識高い系”若手社員と地道に実務経験を積み重ねてきた実直型上司との間で生じたコンフリクト事例を紹介する(人物名,企業名は仮称)。
問題シーン 石の上にも10年
吉川英二君(27歳)は総合電機メーカー東松電器の財務部に在籍している。新卒で入社したのは別のベンチャー企業だったが,過酷な営業職の仕事はいつまでもできないと考え,専門性の高い管理部門の職種に就きたいと東松電器に転職して 2 年が経過した。
吉川君は若くして成功したベンチャー企業経営者に強い憧れを抱いている。彼らの書籍が机の上には何冊も並べられ,著名経営者の座右の銘が貼られている。
週末にはセミナーや異業種交流会へ積極的に参加しているようで,月曜になると「すごい奴がいっぱいいた。刺激を受けた」とよく同僚に話している。
そんな折,人事評価面接の日がやってきた。相馬課長(41歳)との 1 対 1 の面接である。
相馬課長は入社以来,財務畑一筋のたたき上げである。
面接では「業務スキル向上への取り組み」という評価項目のフィードバックが行われた。本人評価が高く,上司評価が低かったからだ。相馬課長はもう少し身を入れ て知識の補充に努めるよう指導したが,吉川君は憮然としていた。
面接の最後に,相馬課長が「何か聞いておきたいことはあるか?」と問いかけた。
吉川君は「財務の担当者として一人前と認められるには何年くらいかかりますか? 関係会社の財務担当部長と 1 対 1 で折衝できるようになるにはどれくらいかかる のでしょう?」と質問した。
「頑張れば10年くらいで一人前になれるよ」と相馬課長は笑顔で答えたが,「10年ですか…」と吉川君の表情がみるみるうちに曇っていった。
2 ヵ月後,突然,吉川君は退職願いを相馬課長に提出した。
吉川君の視点 短期間で成長したい
以前いたベンチャー企業では,若手にも仕事の裁量を与えられ,日々の成長が実感できた。
この会社に入ってからは,仕事の一部分しか任せてもらえない。
課長や同僚は,仲間うちだけの世界にいて,他社では若手がどれだけ活躍しているかを知らない。
うちは年功序列なので,能力があっても仕事を任せてもらえず,一人前になるのに10年もかかるそうだ。
10年もすれば,他社で活躍する同年代はもっと大きな仕事をしているはずだ。
今のような地味な下積みを10年も続けるのは時間の無駄だ。こんな会社にはさっさと見切りをつけて,自分を生かせる会社に転職するほうが早道だと思う。
もう一方の相馬課長の視点はどのようなものだったのか?
このようなコンフリクトを防止するためにどのように人事が関与すべきだろうか?
詳しくは次回!
次回・・・実例5 “意識高い系”部下 vs 実直上司(2/2)
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